5月。
皐月(さつき)と呼ばれるこの季節は、都会にいながらでも、ちょっとした並木や民家の庭先、道路の植え込みなどの新緑や花の美しさに、うきうきしてしまう季節ですね。
さらに、少しだけ都心を離れ、緑豊かな地区に足を運ぶと、それはもう、眩しいほどのグリーンと、芽吹きの時期ならではのさわやかな空気に包まれて幸せが倍増します。
ゴールデンウィーク、おりしもちょうど立夏の日に、仕事の合間をぬって、北鎌倉の寺院の敷地内にある古民家カルチャー教室「たからの庭」に出かけました。
普段は陶芸、ハーブ教室など行っており、これまで何度か訪れては自然の中ならではの環境の中で実習など参加しましたが、
この日はさらにガーデンフェスと称して、ちょっとした屋台が出ていたり、石窯で焼いたピザを食べられたりと、小さなお子さんから大人まで、いつもより賑やかな人出がありました。
また特別イベントとして、プロのカメラマンの方にプロフィール写真を撮って頂けるチャンスがあり、ずっと屋外で撮って欲しいなと思っていましたので、願ってもいないチャンス!と、念願の撮影をして頂きました。
自然の中にいると、表情もすごく自然に。
これまでのプロフィール撮影の中で、一番リラックスできて、大満足の写真が撮れました。
また別の機会には、みかんの花摘みと蒸留会に参加する機会に恵まれました。
小田原の耕作放棄されてしまったみかん畑をひきとって、ボランティアの手により運営されている「里山みかんプロジェクト」。
その一環としてアロマの先生のレクチャーの元、みかんの花を摘んで、その場で蒸留水&オイルを作成するという贅沢な企画。
「みかんの花が咲いている〜♪」
と歌いたくなるのもわかるくらい、なんて素晴らしい、うっとりするような香り…!
アロマがお好きな方はご存じの、ネロリ(ビターオレンジ花)の精油にとてもそっくりの、可憐なフローラルがあたり一体に広がっていて、
すでに夏のような燦々とした陽射しの中、参加者で花を摘んで集める作業は、香りを仕事にしている者にとって「しあわせ〜」と何度も口にしてしまう至福のひとときでした。
お土産に頂いた蒸留水は、ふつうの水よりも、なんとなくとろみがあるような「濃さ」があり、
フレグランスとして、またもちろん化粧水としても使えます。
またお花をホホバオイルに漬けて湯煎にかけ、香りを移した温浸油は、収斂(ひきしめ)作用と、
花の香りによる神経鎮静作用が期待できるため、フェイシャルに使ったら、もううっとり。
素晴らしいと思いました。
そして最も贅沢なのは、これ。
持ち帰らせて頂いた生のお花を、たらいに張ったお湯に浮かべて、フェイシャルスチーム。
湯気と共に、ほのかな香りがあがって…肌への効果はもちろん、リラックスと温熱作用で、眼の疲れも和らぎます。
いずれ、サロンでもこういった、和のハーブや季節によってはお花を使って、和ハーブスチームをとりいれたメニューを行えたらいいなと、新しいアイディアも頂けた、とってもよい機会となりました。
サロンワークをしていますと、どうしてもサロンの外に出るのが難しいときもありますが、
やはりセラピスト自身が自然に触れ、生の植物に触れることで、その恩恵をサロンに持ち帰り、施術に生かすということも有意義だなと、今回思い切ってお休みをとり出かけてみて実感しました。
特に当店では、和のハーブ療法をご提案するメニューが多いので、トレーサビリティ(原料がどこからくるかを明確に追跡できること)の意味でも、ハーブ採取の実地に赴くことも大事な要素と考えています。
そしてなんといっても夢は、いまだ商品化されていない、和の花の精油をつくること!
農家さんによっては、捨ててしまっているような花や枝からも、いい香りがとれることが分かれば、地場産業の活性化も含めて新しい商品作りができるのではないか、そんな夢がふくらんできています。
今後も、野外研修ということでお休みを頂くことがあるかと思いますが、その分皆さまに喜んで頂けるメニュー作りに生かしていきたいと思いますので、どうぞご期待下さいね!
心身のクレンジング(浄化)と森林浴のエネルギーチャージ。
新緑のこの季節におすすめの季節トリートメント
「二十四節気のアロマセラピー」
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